蕎麦庵まえ田の営業日誌

（前回まで）
夫婦となった浜崎伝助，ミチコ。子宝に恵まれ大家族となったが・・・






ミチコ「ねえ、アナタ、今年の冬は寒いわねえ」
伝助　「ホントだな。顔が凍っているぞ」

ミ「ねえアナタ、長女のあゆみのことなんですけど・・・」
伝「あゆみがどーかしたのか？」




ミ「あの子にボーイフレンドが出来たらしいのよ」

伝「な・なにい！！相手はどんな奴なんだあ！！」

ミ「それが、イワシらしくて・・・」






伝「イワシだとお！！イワシは海水魚じゃないか！！わしら淡水魚とはちがうんだ！！ワシは許さんぞお







伝「あゆみィー！！ここに座りなさい！！」

あ「お父さん、なあに？」

伝「お前、イワシと付き合っているって、ホントーかあ！？」

あ「ただのお友達よぉ」

伝「とーさんは許さんぞお！！すぐに別れなさい！！」

あ「なによお！！ひどいお父さん！！ナガセさんは、そんな人じゃないのに・・・もう出て行くからあ！！」

こうして、あゆみは家を飛び出した・・・

・・・数日後、帰って来たあゆみは・・・


伝「あ・あゆみ！！おまえ、そのカッコはなんだあ！！今時ガングロなんかして、どーいうつもりなんだ！！」

あ「いーじゃない！！すごーーーくあったかくなったんだからあ！！」

伝「あの、ナガセとかいうイワシのせいだなあ！！文句言いにいってやる！！」

ミ「アナタ、まあ落ち着いて・・・あったかくなるっていうんだから、みんなで行ってみましょうか？」

伝「ようし！！みんなで行って、鮎の恐ろしさを味あわせてやるぞ！！みんな行くぞ！！」
浜崎家一同「おーーー！！」




伝「着いたぞお！！」

ナガセ「あっ！！これはあゆみさんのご家族ですね。いらしてくれたんですかあ。さあ、どうぞどうぞ」

伝「な・なんだ！！これは鍋の中じゃないのか？うわっ！！上から砂糖と醤油がああ！！






なんか、あたたかく・・・・って熱いぞお！！しまった！！これは邪亜須眠星人のわなだなあ！！あちちちち！！」






伝「家族みんな、真っ黒になっちゃったぞ。」

ナガセ「あっ、おとーさん、いかがでした？


　　　　・・・申し遅れました。ワタシこーゆー仕事をしてます。









ちゃんちゃん♫

その後、淡水魚のあゆみと海水魚のナガセは、次第にすれ違いになり、破局したのだった。


（エンディング、大家族スペシャルのテーマ♫）
（この物語はフィクションであり、実在のサカナとは関係ありません）